もっと違う人生を歩みたい
先ほど、夫から今日も残業で遅くなるとLINEが入っていた。もはやそれが当たり前となってしまっているのだからわざわざ連絡してくれなくてもいいのにと思ってしまう。私としては、いつも夫はいないものと思って生活しているので何も困らない。むしろ、早く帰ってきた方が晩御飯を準備しなければならなくなるので、そっちの方が困る。だから、早く帰れるときだけ連絡してほしいと夫に伝えたら、「それだと晩御飯の準備とか困るでしょう？」との回答。それが優しさであると勘違いしているみたい。それ以上話しても無駄だとわかっているので、そうですか。と話を区切って終わった。
昔は、夫とは帰りが遅いといつも喧嘩をしたものだ。私だってパートとはいえ、ちゃんと働いているのに、仕事に加えて子供たちの世話や家事に追われる毎日。最近でこそ、子供は二人とも自分のことは自分でできるようになったから少し楽にはなった。それなのに、夫は付き合いだからといつも飲んで帰ってくる毎日。私だって飲みに行きたいのに。
夫とは、今の長男を妊娠したタイミングで結婚した。劇的な恋愛ではなく、高校からの付き合いでだらだらと長く付き合った結果の結婚だった。彼のことを嫌いではないが、愛しているかと聞かれたら即答はできないと思う。
この前、久々に高校時代の友達と飲み会をする機会があったけど、ほとんどがバリバリ仕事をしているキャリアウーマンばかりだったな。彼女たちは、仕事が忙しくて自分の時間が持てないとか、かわいい子供がほしいとか、自分の好きなことばかり言っていたけど、正直こちらからしたらあなたたちの方がうらやましいよって思う。だって仕事が忙しいとは言っても自分の時間がたくさんあるんだから。確かに子供はかわいい。子供のためだったらどんなことでも頑張れるのは確かだ。でもやっぱり、ふとした瞬間に、子供がいなかったらどんな人生だっただろうと考えてしまう私がいる。こう見えて働くことは嫌いではないのだ。彼女たちみたいに、一生懸命仕事をしてお金を貯めて、貯めたお金は自分のことに使う。家だって、お金がないからと今の格安アパートに住むこともなくて、ちょっと豪華なマンション住まいなんかいいな。そして週末は気の合う友達と集まってホームパーティ女子会をしてみたい。
あぁ、いいな。自由な時間があるって。
と妄想していたら夫が帰ってきて、現実世界に引き戻された。
